不確実性の高さに挑むために、コントロールできることを確実にやる
スタートアップにおけるプロダクト開発には、不確実性がつきもの。市場環境、プロダクト戦略、技術選定、採用、などなど。正解がわからない中で仮説を立て、意思決定を重ねていくことを日常的に行っていく。
一方で、コントロールできることもある。ロードマップの策定、目標の設定、意思決定の場の設計や、決まったことの透明化。いわゆる「プロダクトオペレーション」と呼ばれる領域で、不確実性が低く、自分たちの意志があれば確実にやれることではある。
最近、高い不確実性に挑むためには、後者を確実にやることの重要性に改めて気づいた。
きっかけ
先日、チームの目標を決めるプロセスの中で、コントロールできることを徹底できていなかったことに気づいた。
ロードマップの状況や全体の方向性を事前に共有しておく。意思決定が必要なことを、然るべき人がいる場で議論できるように段取りする。どれもやるべきことだという認識はあった。でも、それを確実に実行できていなかった。
結果として、各チームが目標を考えるために必要な情報が揃っていない状態が生まれ、プロセスがスムーズに進まなかった。本来チームが不確実な課題に向き合うために使えたはずの時間が短くなり、また定めた目標に向かってチームが自律的に走り出せるタイミングが少し遅れてしまった。
凡事徹底の大切さを身をもって感じたし、僕個人としても大きな反省をした出来事だった。
コントロールできることを磐石にする
各チームが独立して並列で動き、迷わず自分たちの目標に向き合うためには、いくつかの土台が必要になる。
- プロダクトロードマップの策定と継続的なメンテナンス
- 全体最適のためのロードマップとチーム目標の整合性担保
- 意思決定が、必要な人がいる場で行われること
- 意思決定事項が透明化され、誰でもアクセスできること
これらは不確実性が低い。やると決めればやれることばかり。自分たちの意志でコントロールできる。
でも、だからこそ軽視されやすいと思っている。不確実で難しい課題に目が向きがちで、こうした地味なことが雑になってしまうことがある。
これができていないと、チームに迷いが生じてしまう。情報が足りない状態で判断することになったり、決まったはずのことが共有されていなかったり。結果として、不確実性の高さに集中して挑むことがやりづらくなる。
逆に、コントロールできることが磐石であれば、チームは安心して不確実なことに向き合える。目標が揃っていて、意思決定のプロセスが透明で、必要な情報にアクセスできる。その土台があるからこそ、各チームは自律的に活動することができる。
コントロールできることから
上記はあくまでも一例。
スタートアップのプロダクト開発において、不確実性の高さに挑むことは大事。プロダクトの未来を考えること、新しい技術に挑戦すること、まだ見ぬ市場を切り拓くこと。そういう仕事にこそ価値がある。
でも、その前に、自分たちがコントロールできることを、確実にやれているかも大事。
「みんなでやろう」だと後回しになりがちな地味なことこそ、誰かが明確に責任を持って回す必要がある。凡事徹底。派手ではないし、ぱっと見面白みがない仕事に見えるかもしれないけど、ここが全部の土台になる。
不確実性の高さに挑む環境は、コントロールできることを磐石にすることで生まれる。おろそかにすることなく、まずはそこから、確実にやっていきたい。
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