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○○は全てを癒す:事業やプロダクトに集中しよう

Posted on:2024年9月18日

事業やプロダクトについて議論をしたり、それを生み出すために手を動かすことはとても楽しい。細かい問題や嫌なことを気にすることもなく、時間を忘れて熱中して取り組むことができる。とても好きな時間。

一方で、事業やプロダクトがうまくいっていない時、あるいは、柱となる事業やプロダクトが存在していなかい時は、本当は気にする必要がない細かい問題が気になってしまう。事業やプロダクトを確立することに集中するべきなのに、本当は考えたり取り組む必要がない問題について頭を悩ませたり、議論をしてしまったりする。そしてそういう時間は自分にとってあまり面白くないし、テンションが上がらない時間。なので、やらざるを得ない時はあるけど、できるだけ減らしたい。

「売り上げは全てを癒す」という言葉がある。スタートアップにとっては「成長は全てを癒す」の方が正しい表現なのかもしれない。別のバリエーションとして自分は昔「開発力は全てを癒す」という言葉をスライドで使ったことがある(当時の所属していた組織のCPOの受け売り)。

捉え方や立場によっては「全てを癒す」のではなくて「全てを隠しちゃう」のでは?みたいな批判的な意見もあるけど、自分はこういう言葉のニュアンスががとても好き。

事業があれば、売上があれば、成長していれば、プロダクトがあれば、価値を感じてくださるお客様がいれば、それを実現できるだけの力があれば、そもそも考えなくてもいい問題がある。これらが実現できている世界では、その問題があろうがなかろうが、誤差でしかないような、そういう問題。

その問題が解決できないと事業が生まれない、成長できない、(略)なのであれば、その問題解決に取り組む価値はあるだろうけど、それでも常に「本当にこの問題は本当に議論して解くべき課題なのか」を自分に問いただした方が良いと思う。

うまくいかない状況だからこそ、ネガティブすぎる感情や人間関係に起因する問題が目につくようになる。あたかもその問題が自分たちうまくいかない根本原因だと思い込んでしまう。そして、そういう問題の分析や解決のための思考と議論に時間を使いまくって、そもそもの目的だった事業やプロダクトのことに全然頭を使えていない状況が発生しているのを、これまでの人生の中で何度か見てきた。自分がその罠にハマってたこともある。

それは時間の使い方としてもったいないし、やりたくない。柱となる事業やプロダクトを作ること、それらがうまく行くことに主眼を置いて、なるべくそこにたくさんの時間とパワーを使っていこう。それが何もよりも強固な拠り所になるから。