仕事では「自分が今見えているものが全てじゃない。知らないことや、気付いてないこと、理解できてないことが必ずあるはずだ」って強く意識するようにしている。自分はそれが不確実性の高いスタートアップで働く上ですごく重要なことだと考えているから。
たまに、すべてが見えているように自信を持っている(or そのように振る舞ってるように見える)人と接すると、自分と真逆だーって自分の癖とか性格によく気付かされる。
物事は、人が知る由もない理由によって成功・失敗したりする。自分で「成功したのはこれが要因だ」「失敗したのはこれが原因だ」とわかったつもりになっていても、実はそうじゃないことがある。
→ 自分が観測できていない別の何かによって物事の成功・失敗が決まりうる。
最盛期を迎えた国や組織は、その最盛期を迎えることができた理由によって、衰退したり滅びたりすることが、歴史上でパターンとして存在している。
→ 物事は成功した理由によって失敗する。
マニュアルや設計書などのドキュメントになった知識は形式知として価値があるもの。ただ、暗黙知が形式知になる過程で単純化された結果知識が抜け落ちてしまったり、わかりやすく捉えやすいからこそ、自由な解釈ができず発想が固定化されてしまったりすることもある。
→ 目にみえる形式知だけでなく、見えない暗黙知にも価値がある。
物事の全てを見ることはできないし、理解することもできないし、コントロールすることもできない。常に正しい判断をすることはできないし、自分の言うことはよく間違っているし、他の誰かが言うこともきっと間違ってる部分があるはずだと思っている。
自分や他の誰かを信用・信頼してないとか、自分に自信がないとかそういうことじゃない。見えない部分があるのが当たり前、理解できてない部分があるのが当たり前、間違ったことを言うのが当たり前だと考えている。
そして、見えない状態のまま置かれている何かにもちゃんと価値がある。
誰もが正解を知らなくて、でもきっと周りにまだ見えていない価値が眠っていて、自分たちで正解を定義して見つけて生み出していくのがスタートアップ。不確実性が高い環境だけど、それが面白いところでもある。
みんなが、自分は正解を知らない、相手も正解は知らない、みんな間違ってる可能性がある、それが当たり前!って言う姿勢で、議論に臨むことができたら、不確実性の高いスタートアップで何かを見つけるきっかけになったりしないかな?ってよく考える。
全員がずっとそんな感じで斜に構続けると、何も起きないし何も行動できないかもしれない。強い意志・ビジョンや根拠のない自信を持ってグイグイ進む人も役割としては必要。自分も状況によっては、そういうスタンスをとることもある。苦手だけど。
自分の立場としては、「成功や失敗を左右する見えないものがきっとどこかにあるはずだ」という意識は常に持って仕事に取り組みたいなという、そういう考えをブログに書いてみました。