自分の今後のキャリアについて、前向きに再構築していくための本。
「バリュー・プロポジション・デザイン」を読んでいて、巻末で本書が紹介されており存在を知った。自分自身をプロダクトとしてみたときに、自分のバリュープロポジションはなにか、自分のビジネスモデルはなにかということが気になったのと、そもそも自分の出せる価値や能力、やりたいことって何だろうって、最近迷子気味だったので読んでみた。
企業の活動にビジネスモデルがあるように、個人の活動にもビジネスモデルがある。自分にはどういう能力があり、それをどう活かすことで、どういう価値を生み出すことができるのか。その価値をどういった顧客に、どういうチャネルで届けるのか。
本書は「世界があなたに望んでいることをは何か」という問いを通して、自分の関心、スキルと能力、個性の3つの要素について深く考える機会を与えてくれる本。自分の現状のビジネスモデルは何なのかについて理解し、その改善サイクルを回しながら、自分のキャリアを理想の状態に持っていく方法について紹介している。紹介されている個人ワークを順番にやっていくことで、自分に対する理解が深まっていく(はず。まだやってない)
今の自分に刺さった言葉があった。
人びとは自分が卓越し、かつ満たされるような、特別なキャリアパスを当然進むことになっていたと思いこんでいるのです。しかしながら、そういうキャリアを簡単に見つけることはできません。
今まで自分は、「天職」だったり、そこまでは行かないまでも、「自分に最も合う仕事」をしている状態を理想形としており、かつ、自分以外の大多数の人はその点で満たされていると考えてしまいがちだった。でも、実際にはそんなことはない。そんなキャリアを簡単に見つけることはできない。
そこにおかしな期待や理想を持ってしまうと、それが叶わなかったことに必要以上に落胆し、考えなくてもいいことを考えたり、悩まなくてもいいことについて悩んでしまう。最近の自分はその傾向が強かった。
「天職」や「自分に合う仕事」についている状態を目指すことは間違っていない。ただ、自分のことを深く理解したり、そのための行動や努力をすることなく、ただただそれに憧れてるだけじゃだめ。一朝一夕じゃ何も変わらないから、地道にコツコツ、自分と向き合っていくしかない。
「自分が本当にやりたいことがわからない」というのは自分だけの例外じゃない。それは普通のことだと知った上で、「あなたが一番に取り組んでいること/取り組みたいことはなんですか」と答えられるようにする。
それができる状態になったら、その時の自分の仕事やキャリアは、今の自分とは少し変わったものになっているはずだし、より良いものになっているはず。
最近自分のキャリアや本当にやりたいことについて悩みがちだったけど、ざっと本書を読んでみて、ポジティブに考える事ができるようになった。Next Action としては、本書を片手に、ひとつひとつ問題を分解して、自分自身のことを、少しずつでもいいから着実に理解していこうと思う。
おしまい。