チームの意思決定が進まないときによく見た光景
たまたま見かけた、以下の DACI に関する記事を眺めていて、これまでの人生で何度か見てきた「チームの意思決定が進まない」光景を思い出した。

経験上、チームの意思決定がなかなか進まない時には、以下のようなことが起きていることが多かった。
- 「チームワークを高めること=合議制で進めること=必ず良いこと」として扱ってしまう
- リスクを重く捉えすぎて、意思決定に必要な行動量や試行回数が確保できない
- 解こうとしている課題そのものが複雑で難しい
- 解けない問題を扱ってしまっている
特にもったいないのは1つ目と2つ目で止まっているケース。ここではこの2つについて少し取り上げてみる。
合議制の罠
みんなの意見を聞くこと自体は大事。でも、だからと言って「最終的に誰が決めるのか」を曖昧にしてはいけない。
例えば、こんな状態で議論が硬直しちゃった結果、意思決定が進まないことがある。
- 誰が意思決定するのかが明確でない
- 意思決定者はいるが、自分のポジションを強く取れていない
- 他の人の意見を聞こうとするあまり、決める責任まで分散してしまっている
ただ、「みんなで決めること」が目的になると、議論は前に進むためのものではなく、全員が納得するためのものになっていく。そうすると時間もかかるし、出てくる結論も、みんなの意見を平均したような、尖ってないものになりやすい。
結果として、ようやく決めたのに「やっぱりなんか違う」となって、手戻りも起きやすくなる。
リスクを恐れすぎること
もう一つよくあるのが、リスクを重く捉えすぎるあまり、意思決定に必要な行動量が足りなくなること。
もちろん、雑に決めればいいわけではなく、いま持てる情報を駆使して考え抜かないといけない。
でも意思決定の質は、長く考えた時間だけで決まるわけじゃない。小さく試して、反応を見て、学びながら、うまくいかなかったとしても正解に向けて修正していく。
失敗しないことを優先しすぎると、一つひとつの議論に必要以上の時間がかかるし、行動する前に必要以上に情報を集めようとしちゃう。結果として前に進む量が足りなくなる。
リスクを回避したり軽減したりすることが不要だと言っているのではなく、適切に取捨選択して許容できるリスクは許容しようということ。
おわりに
今何が原因で議論や意思決定が止まっているのかが分かれば、それに対する打ち手も考えやすくなるはず。
整理して課題を観察すれば、本質的な原因に気づきやすくなるし、そうじゃなければ課題が解決できないまま、ぬるっと時間だけが過ぎてしまう。
「合議制の罠」も「リスクを恐れすぎること」も、強く意識していないと自然とその方向に流れてしまいやすい。そういう重力みたいなものがある。僕もよくそうなる。
だからこそ、議論や意思決定が止まっている時ほど、「自分たちは今どのパターンで止まっているのか」をチームで見にいくことが大事。

Member discussion